コラム

【プロ翻訳】翻訳パートナーさまインタビュー「人力翻訳を使うべきコンテンツとは?」

shutto翻訳で提供している翻訳方法の1つ、プロ翻訳機能で、翻訳パートナーとして連携をしている株式会社ポリグロットリンクさまにインタビューをさせていただきました。Webサイトにおける人力翻訳をかけるポイントやどういった翻訳者さまがプロ翻訳を担当してくださっているのかについてお伺いしました!                    

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<インタビュー参加者>
株式会社ポリグロットリンク 橋本さま・ジェイミーさま
株式会社イー・エージェンシー 金子・池内・遠藤・杉田

 

人力翻訳を利用すべきコンテンツ
①日本語特有の表現(例:萌え断・のれん分け)

-いつもプロ翻訳のご対応いつもありがとうございます!今日は人力翻訳について詳しく教えてください。
  まずは機械翻訳ではまだまだ難しい、人が翻訳したほうがよい翻訳はどういったものがあるでしょうか?

ポリグロットリンクさま:クリエイティブライティングと言われるようなインタビューやメディアサイトの記事は、もともと存在しない言葉を翻訳することがあります。例えば、旅行メディアで翻訳依頼をいただいた時、フルーツサンドの紹介をする際に、『萌え断』という言葉が出てきました。この言葉にどういった翻訳を充てると、ターゲットとしているF1層に伝わりやすく、また心をつかむことができるのかといったことを考えるのは、とても苦労して翻訳を充てましたね。

※『萌え断』とは?
SNSで写真映えする食べ物を投稿する際に使われるようになったキーワードで、食べ物の断面がカラフルで美しい”映える”写真と一緒に投稿されることが多いようです。

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イー・エージェンシー:プロ翻訳は専門用語だけではなく、こういったキャッチーな言葉にも効果を発揮しそうですね!

ポリグロットリンクさま:はい!メッセージ性が高いものや人の意思決定に関わる部分は、特に人間の理解力や感性に直結するので、機械翻訳で表現が難しいことも多い部分かと思います。また日本語特有の倒置法や比喩を使って、強調したい内容を表現している点についても、人間の理解力を前提にしていますよね。こういった箇所については人力翻訳を使っていただき、機械翻訳と組み合わせていただけるといいのではないでしょうか。

ポリグロットリンクさま日本語は世界でも難しい言語といわれているので、単語を直接訳すだけでは伝わらない、説明文にしたほうがわかりやすいという単語もたくさんあります。日本語ならではの表現の例としては、『のれん分け』が挙げられます。直訳すると"アーチを分割する"という表現になってしまうのですが、本来の意味としては、"培ってきた技術力やブランドを弟子に使ってもいいというライセンスを許可する"ということですよね。そのため使われている『のれん』という単語を直接的に訳すのではなく、本来の意味を説明するほうが伝わるということがあります。こういった翻訳をしたほうがいいコンテンツがあるサイトではぜひ人力翻訳をご活用いただきたいです!

人力翻訳を利用すべきコンテンツ
②人の気持ちに訴える文章&間違えてはならない文章

-Webサイトで特にプロ翻訳を使うシーンというのはどういったところにおすすめされますか?

ポリグロットリンクさま:ECサイトや観光サイトは特に海外の方も見ることが多いかなと思いますので、扱っている商品の良さを伝えているところや、人の感情に訴えるコンテンツなどは是非おすすめさせていただきたいです!特に売り込みたい内容で機械翻訳を使っていると、分かりにくい文章だという印象を与えてしまうということもあるのではないかと思います。

イー・エージェンシー:なるほど!ECサイトさまですと、ブランドのコンセプトを紹介しているページやキャッチコピーは特に該当しそうですね。観光サイトでも間違えてはいけないアクセスページや、観光スポットがどういう背景で人気なのかを伝える記事などで使うことが考えられそうですね。

ポリグロットリンクさま:そうですね。コーポレートサイトでは、代表メッセージや企業のコンセプトページなど、その企業の特徴を掲載しているところにはぜひおすすめしたいですね。例えば食品サンプルの作成体験ページでは、も体験の内容は写真などで伝えることができるので、むしろ日本の文化的な背景を踏まえて食品サンプルを紹介しているページの内容がきちんと伝わるように翻訳するとやってみたいという気持ちを後押しできるコンテンツになるのではないかと思います。
そのため、人力翻訳はコンテンツの内容が極端になればなるほど、利用していただくべきだと考えています。メッセージ性が高い感情に訴えるコンテンツと誤解を与えてはいけないようなフォーマルなコンテンツの両極端な内容ですね。

人力翻訳を利用すべきコンテンツ
③和製英語

-キャッチコピーなどの主語がないもの等、機械翻訳では難しそうなコンテンツと、確実に伝えたい利用規約などの固いコンテンツの両極端なコンテンツにはぜひプロ翻訳を使っていただきたいですね!ほかには実はこういった内容が含まれているところも注意しておいたほうがいいよというおすすめする内容はありますか?

ポリグロットリンクさま:いわゆる和製英語ですね。機械翻訳が間違えて学習してしまっていて、そのまま間違って翻訳されてしまうこともありますね。そういった内容は人が見ないと気が付かないところですよね。

イー・エージェンシー:たしかに当たり前に使ってしまっている単語がうまく翻訳されないことがありますね。ST_onoff

オンオフを切り替えよう → Let's switch on and off(機械翻訳の英訳)


”オンオフを切り替えよう”というメッセージは日本人の感覚では仕事とプライベートの切り替えとわかるかもしれませんが、一般的にはオンオフというのは機械の電源を入れることを指します。日本語で指している意味を正確に機械翻訳で英訳するためには、日本語を”仕事とプライベートを切り替えよう”と変更することで対応ができます。

仕事とプライベートを切り替えよう → Switch between work and personal life (機械翻訳の英訳)

 

通訳もしている日本の制度や文化背景についても詳しいメンバーが担当しています!

-あらためてプロ翻訳の流れについて確認させてください。shutto翻訳からプロ翻訳の依頼を受領したあと、どのようにプロ翻訳を進めていただいているのでしょうか?

ポリグロットリンクさま:依頼内容を確認したうえで、翻訳者の中から適切な1次翻訳者とダブルチェック担当者を選定しています。1人の翻訳者に任せるのではなく、ミスの防止・ニュアンスの確認という意味で、必ずダブルチェックをする人を決めています。

イー・エージェンシー:必ずダブルチェックもしていただいているのですね!翻訳のスタッフの方はどのように担当を割り当てていらっしゃるのでしょうか?

ポリグロットリンクさま:翻訳者によって、知識や専門性、経験が異なるので、依頼内容や専門性に合わせて1次翻訳者を決めて、ネイティブに近い担当者をダブルチェック担当者として任せることが多いですね。

 -プロ翻訳を担当してくださる翻訳者の方はどういった方になるのでしょうか? 

ポリグロットリンクさま:弊社の翻訳メンバーのほとんどは、トリリンガル・クアトロリンガルなんですね。そのため言語のカバー率はかなり高いかなと思いますね。

ポリグロットリンクさま:また翻訳だけではなく、通訳を別業務として行っているメンバーが担当しています。通訳業務を行うことで、日常的にどのような通訳が必要されているのか、日本の制度や文化背景の理解を深めて、翻訳業務にもその知識を生かしています。また日本人でないとちょっとニュアンスが難しいなという案件が発生した際には、社内の日本人のメンバーも入って、理解を深めるようにすることも行っています。

-専門用語の翻訳についてはどのように対応されていますか?

ポリグロットリンクさま:ある程度の知識がある担当者を充てるようにはしていますが、自分だけの知識ではまかなえないときや不安があるときには、社内での用語確認やダブルチェック担当者との確認を経て、納品するようにしています。化学的な用語や医学的な用語は実際にどういった専門用語が使われているのかを確認するようにしていますね。

 

-橋本さま、ジェイミーさま ありがとうございました!

 

shutto翻訳では、機械翻訳と人力翻訳、セルフ翻訳の3つの翻訳方法を提供しております。
それぞれの特徴に合わせて、コンテンツに最適な翻訳方法をぜひご活用ください!

またどういった箇所にプロ翻訳をかけたほうがいいのか等のお問い合わせも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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