コラム
サイト翻訳だけでは不十分? 海外SEOの「見えない壁」を専門知識なしで乗り越える方法
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ウェブサイトを多言語に対応させたにもかかわらず、「期待していたほど海外からのアクセスが増えない…」そんなお悩みをお持ちではないでしょうか?
『shutto翻訳』のようなJavaScript(ジャバスクリプト)技術を利用した翻訳サービスは、既存サイトのデザインを崩さずに導入できる手軽さから、多くのウェブサイトで採用されています。
しかし、この「導入の手軽さ」や「動的な翻訳(URLが変わらずに翻訳)」という仕組みの特性上、そのままでは「海外の検索エンジンに、翻訳後の言語でサイトを見つけてもらえない」という、技術的な課題(=見えない壁)に直面する可能性があります。
この記事では、なぜそのような課題が発生するのか、その技術的な背景を解説するとともに、SEOの専門知識がなくてもその壁を乗り越え、世界中の潜在顧客にあなたのサイトを届けるための具体的な方法をご紹介します。
なぜ? 翻訳したページが海外の検索結果に出てこない理由
『shutto翻訳』を使ってサイトを多言語化したにもかかわらず、海外の検索結果に表示されにくいのは、なぜなのでしょうか?その鍵は、JavaScriptによる翻訳の表示方法と検索エンジンの「サイト情報の読み取り方」の違いにあります。
検索エンジン(クローラー)の情報収集プロセス
まず、Googleなどの検索エンジンがどのようにして世界中のサイト情報を集めているかを理解する必要があります。
検索エンジンは、「クローラー」と呼ばれる情報収集用のプログラムをインターネット上に常に巡回させています。このクローラーは、ウェブサイトの表面的なデザインではなく、そのページの「HTMLソースコード(サイトの構造や内容が書かれた設計情報)」を読み取ります。
そして、収集したHTMLソースコードの情報をデータベースに「インデックス(登録)」します。私たちが検索をすると、検索エンジンはこのインデックスされたデータベースの中から最適な情報を探し出して表示します。
JavaScript翻訳の特性と「検索エンジンとのズレ」
『shutto翻訳』が採用しているJavaScriptによる翻訳は、訪問者がサイトを訪れた際、その人のブラウザ上で動的にテキストを翻訳・置換する仕組みです。訪問者にとっては、瞬時に翻訳されたページを閲覧できる、非常に便利な技術と言えるでしょう。
一方で、検索エンジンのクローラーがHTMLソースコードを読み取りに来た段階ではどうでしょうか。このHTMLソースコードには、翻訳前の言語(例えば日本語)が記述されていることが一般的です。
その結果、クローラーは「このページは日本語のサイトである」と判断し、日本語サイトとしてインデックスする可能性が高くなります。これが「見えない壁」の正体です。
訪問者には英語で表示されていても、検索エンジンのデータベースには「日本語のサイト」として登録されているため、海外のユーザーが英語で検索しても、あなたのサイトが検索結果に表示される機会を失っているかもしれないのです。

▲(例)ドイツ語で『shutto翻訳』と検索した結果。 サイトがドイツ語に対応していないため、検索結果に日本語のページが表示されています。これでは、日本語が分からないユーザーのクリックは期待できません。
検索エンジンに「多言語サイト」と認識されるための条件
では、検索エンジンに「このサイトには、日本語だけでなく英語や中国語のページも存在します」と正しく認識してもらう(インデックスしてもらう)には、どうすればよいでしょうか。
一般的に、以下の2つの技術的な条件を満たすことが推奨されています。
- 言語ごとに固有のURLが存在すること
(例:日本語は example.com 、英語は en.example.com や example.com/en/ ) - クローラーが読み取れる「翻訳済みのHTML」が提供されていること
(ブラウザ上で動的に翻訳するのではなく、最初から翻訳後の言語でHTMLが記述されている状態)
これらを自力で準備するには、サーバーの専門知識やサイト構造の大幅な改修が必要となり、JavaScript翻訳の手軽さとは相反する、非常に専門的で大規模な作業となる可能性があります。
専門知識は不要!『shutto翻訳』が「見えない壁」を解決する仕組み
前述のような、JavaScript翻訳の特性と検索エンジン対策の両立という難しい課題を、専門知識なしで解決するために『shutto翻訳』では「海外検索エンジン対応機能(インデックス登録機能)」を提供しています。
この機能は、JavaScript翻訳の導入の手軽さを維持しつつ、検索エンジンに正しく認識されるためのサイト構造を自動的に構築するものです。
仕組み1:言語ごとの「専用URL」を自動生成
「海外検索エンジン対応機能」を有効にすると、en.your-site.com や cn.your-site.com のように、言語ごとに独立した固有のURLを持つ翻訳済みページが自動で生成されます。
これにより、検索エンジンが「日本語サイト」とは別個の「英語サイト」「中国語サイト」として明確に認識できます。
仕組み2:検索エンジンが認識可能な「翻訳済みHTML」の生成
この機能によって生成される専用URLのページは、訪問者のブラウザ上で動的に翻訳する方式とは異なります。
あらかじめ「翻訳された状態のHTMLソースコード」としてページが生成されます。これにより、クローラーがいつ訪問(クロール)しても、直接翻訳後のテキストや情報を読み取ることが可能となります。
結果として、各言語のサイトとして検索エンジンのデータベースに正しくインデックスされ、多言語での検索結果に表示される可能性が高まります。
仕組み3:国際的なSEO設定(hreflangタグ)の自動化
多言語サイトを運営する際、「hreflang(エイチレフラング)タグ」というHTML設定が強く推奨されています。これは、「この日本語ページに対応する英語ページは、こちらのURLです」といった、各言語ページの関連性を検索エンジンに正確に伝えるためのものです。
この設定は非常に複雑で、間違えやすい作業ですが、「海外検索エンジン対応機能」では、この hreflangタグも自動で適切に出力します。あなたがタグの存在を意識したり、手動で設定したりする必要はほとんどありません。
※多言語サイトのSEOやhreflangタグの重要性については、こちらのコラム「海外SEO(多言語SEO)とは?対応のポイントと注意点を解説」でさらに詳しく解説しています。

▲(成功例)韓国語で『shutto翻訳』を検索した結果。「海外検索エンジン対応機能」により、タイトルや説明文も韓国語で表示され、ユーザーの流入が期待できます。
海外SEO対策で、あなたのサイトの可能性を世界へ
「海外検索エンジン対応機能」を活用し、JavaScript翻訳の利便性を損なうことなく検索エンジンに正しくサイトを認識させることで、以下のようなメリットが期待できます。
メリット1:海外の検索エンジン経由でのアクセス増加が期待できる
最大のメリットは、これまで出会うことのできなかった海外の潜在顧客に、あなたのサイトを見つけてもらえる可能性が高まることです。各言語の検索結果に適切に表示されるようになれば、海外からの自然なアクセス増加が期待できるでしょう。
メリット2:検索結果でのアピール力向上
検索結果に表示される「サイトのタイトル(meta title)」や「サイトの説明文(meta description)」は、ユーザーがクリックするかどうかを決める重要な要素です。
「海外検索エンジン対応機能」では、これらの情報も言語ごとに編集・設定が可能です。現地の検索ニーズに合わせた魅力的な言葉でアピールすることで、クリック率の向上にも繋がるでしょう。
メリット3:専門家に頼らず、手軽に始められる
本来であれば、多言語サイトのSEO対策は、複雑なサーバー設定や継続的なコーディング作業が伴う専門領域です。『shutto翻訳』は、これらの作業を管理画面上でのシンプルな設定に置き換えることで、専門知識がない担当者様でも手軽に海外SEOの第一歩を踏み出すことを可能にしています。
さあ、始めよう!『shutto翻訳』で対応できる2つの方法
『shutto翻訳』では、利用者様の状況に合わせて海外SEO対策をスタートできる、2つの方法をご用意しています。
【まずは試してみたい方へ】標準機能で始める海外SEO
「まずは、手軽に効果を試してみたい」という方には、追加費用なしでご利用いただける標準の海外検索エンジン対応機能をおすすめします。
『shutto翻訳』が用意する共通のドメイン(例: en-XXX.site-translation.com )を利用して、翻訳済みページをすぐに公開・インデックスさせることが可能です。
※海外検索エンジン対応機能(インデックス登録機能)の概要については、こちらのページ「shutto翻訳の海外SEO機能(インデックス登録機能)」もご覧ください。
【本格的に成果を目指す方へ】独自ドメインで信頼性を高める(推奨)
「海外からのアクセスを、本格的にビジネスの成果に繋げたい」という方には、有料の独自ドメインオプションを強く推奨します。
これは、en.your-site.comやko.your-site.comのように、利用者様が所有するドメイン(またはサブドメイン)を使って翻訳済みページを公開する方式です。
独自ドメインオプションの3つのメリット
- ユーザーに「公式」の安心感を与えられる
翻訳元サイトと関連性のあるドメイン(例: en.your-site.com)を利用することで、検索している海外ユーザーに「公式のサイトだ」という安心感を与えられます。
- サイトの「信頼」をゼロから育てなくて良い
サブドメイン(en.など)を利用することで、メインドメイン(元の日本語サイト)がこれまで蓄積してきた「検索エンジンからの信頼(いわゆるドメインパワー)」を、ある程度引き継ぐことができます。ゼロからサイトの信頼を育てる必要がありません。
- 海外での表示速度が速まる可能性
グローバルな高速配信の仕組み(CDN)を利用するため、ユーザーに物理的に近い場所からコンテンツを配信でき、表示速度が向上する可能性があります。
独自ドメインオプションを利用することで、より早くSEO効果を実感できる可能性が高まります。本格的な海外SEOをお考えの場合、ぜひ独自ドメインオプションをご検討ください。
※海外検索エンジン対応機能の独自ドメインオプションの詳細はこちら
※独自ドメインオプションは、有料プランのご契約が必要です。
まとめ:海外の「まだ見ぬファン」に出会うために
『shutto翻訳』のようなJavaScriptを利用した翻訳サービスは、手軽に多言語対応を実現できる強力なツールです。
しかし、その「動的な翻訳」という特性は、検索エンジンのクローラーが情報を収集する仕組みとの間に「ズレ」を生じさせ、海外の検索結果に表示されにくいという課題(見えない壁)を生む可能性があります。
『shutto翻訳』の「海外検索エンジン対応機能」は、その課題を解決するために、言語ごとの「専用URL」と「翻訳済みHTML」を自動生成し、複雑な「hreflangタグ」設定までを自動化する仕組みです。
あなたのサイトやサービスを待っている「まだ見ぬファン」は、世界中にいるかもしれません。専門知識は不要です。JavaScript翻訳のメリットを最大限に活かしつつ、海外SEO対策の第一歩を踏み出してみませんか?
『shutto翻訳』では、30日間の無料トライアルをご用意しています。管理画面のシンプルさや、海外検索エンジン対応機能の手軽さも、ぜひ実際にお試しください。
『さぶみっと!』では、『shutto翻訳』の他に、ウェブサイトの回遊率向上に貢献するレコメンドエンジンも提供しています。ECサイトには『さぶみっと!レコメンド』、コンテンツサイトには『Contents Recommend』をご用意しておりますので、ぜひサービスサイトをご覧ください。