ECサイトの運営を担当されている皆様、日々の売り上げ向上施策において、このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
「集客施策に力を入れているのに、コンバージョン(購入)が増えない」「広告費の高騰により、CPA(顧客獲得単価)が悪化している」
新規顧客の獲得が年々難しくなる中、注目すべきは「ウェブサイトに訪れたものの、購入に至らずに去ってしまったお客様」の存在です。
株式会社イー・エージェンシーが提供するカゴ落ち対策ツール『CART RECOVERY®(カートリカバリー)』では、このたび2025年の利用状況に関する調査レポートをまとめました。本コラムでは、4,000サイト以上のデータから見えてきた「カゴ落ち」の現状と、一般的なメールマガジンとは一線を画す「カゴ落ちメール」の効果について解説いたします。
ECサイトにおいて、ユーザーが商品をショッピングカートに入れたにもかかわらず、決済を完了せずに離脱してしまう現象を「カゴ落ち(カート放棄)」と呼びます。
2025年の1年間、『CART RECOVERY®』を利用中の月商500万円以上のECサイト4,374件を対象に調査を行ったところ、平均カゴ落ち率は62.9%という結果となりました。
前年と比較すると0.4ポイントの微減が見られましたが、依然として「カートに入れたお客様の10人に6人以上が離脱している」という状況に変わりはありません。これは特定のサイトに限った話ではなく、EC業界全体における普遍的な課題であると言えるでしょう。
「入力フォームが使いにくい」「送料が高い」といったユーザビリティの問題で離脱する場合もありますが、多くのユーザーは「とりあえずカートに入れてキープする」「他店と比較検討する」といった理由で一時的に離脱します。つまり、どんなにウェブサイトを改善しても、一定数のカゴ落ちはユーザーの購買行動として自然に発生するものなのです。
カゴ落ち率62.9%という数字以上に注目すべきなのが、金額ベースでの「機会損失」です。
今回の調査によると、カゴ落ちによって発生している機会損失額(カゴに入ったまま購入されなかった商品の総額)は、実際の売上金額の約2.6倍に達していることが判明しました。
これを具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。
このように、計上されている売り上げの裏側には、その2倍以上の「買われるはずだった金額」が眠っています。新規集客で売り上げを2倍にするには多大なコストと労力がかかりますが、この「すでに商品に興味を持っている層」へのアプローチこそが、売り上げアップの最大の「伸びしろ」である可能性があります。
商材によって、カゴ落ちの傾向には違いがあるのでしょうか。
『CART RECOVERY®』は様々なECサイトでご利用をいただいておりますが、その中でも最も多いカテゴリは「アパレル・雑貨」、続いて「食品」、「化粧品」の順となっています。
これら主要カテゴリを含む、業種別のデータを集計した結果が以下の表です。
【業種別カゴ落ち率と機会損失倍率】
利用実績の多い「アパレル・雑貨」に加え、「アクセサリー・ジュエリー」などのカテゴリは、カゴ落ち率が7割近くに達しています。これらは嗜好性が高く、デザインや価格を他店とじっくり比較検討する傾向が強いためと考えられます。
しかし、カゴ落ち率が高いことは必ずしもネガティブな要素だけではありません。「比較検討している」ということは、購入意欲が非常に高い状態であるとも言えます。特にアパレルやジュエリーなどの商材は、適切なタイミングで背中を押すことで、高い確率で呼び戻せる可能性があるのです。
では、実際に離脱したユーザーに対してアプローチを行った場合、どの程度の反応が得られるのでしょうか。
『CART RECOVERY®』の機能の一つである「カゴ落ちメール(リカバリーメール)」について、1店舗あたりの平均配信効果を集計したところ、一般的なメールマガジンを大きく上回る数値が確認されました。
EC業界の一般的な開封率は約15%〜20%程度と言われる中、カゴ落ちメールはその約2倍以上の開封率を記録しています。これは、ユーザー自身が「自分が関心を持ってカートに入れた商品」の案内であるため、情報としての関連性が極めて高いためです。
さらに詳細なカテゴリー別の配信データを見ると、商材ごとのユーザー心理が浮き彫りになります。
【カテゴリー別メール配信効果】
前述のような高い反応率を誇る「カゴ落ちメール」等の施策により、実際の売り上げとしてどれだけの成果が出ているのでしょうか。
調査対象期間において、『CART RECOVERY®』経由でリカバリーされた金額は、今回の調査対象サイトの合計で約65億円に達しました。
もし何も対策をしていなければ、この65億円は「ゼロ」だった売り上げです。「いかにカゴ落ちさせないか」という防御策だけでなく、「カゴ落ちは必ず起きるもの」という前提に立ち、離脱したユーザーに対して適切なタイミングでリマインドを行う「攻めのリカバリー施策」を取り入れることが、売上最大化の最短ルートと言えるでしょう。
2025年の調査結果から、ECサイトには依然として大きな「カゴ落ち」の課題があり、同時にそれが巨大な「売り上げのポテンシャル」であることが明らかになりました。
カゴ落ち対策は、新しい商品を開発したり、広告予算を増やしたりする必要はありません。「今、まさに買うかどうか迷っているお客様」に、もう一度アプローチするだけで始められる、非常に効率的な施策です。
■ 調査概要
- 集計期間: 2025年1月1日 ~ 2025年12月31日
- 調査対象: 「CART RECOVERY®」を利用中で、月商500万円以上の規模を持つECサイト 4,374件※各月の利用実績を集計(同一サイトが複数月利用している場合は、月ごとにカウントした延べ数となる)
- 調査方法: サービス利用ログに基づくデータ集計
- 算出定義:
- 売上金額: 当サービスのタグで計測された金額(送料・決済手数料等は含まない)
- 機会損失額: カート投入されたものの、購入に至らなかった商品の総額
株式会社イー・エージェンシーが提供する『CART RECOVERY®』は、カゴ落ちによる機会損失を最小限に抑え、売り上げ最大化をサポートする専用ツールです。
「自社のサイトでどれくらいのカゴ落ちが発生しているのか知りたい」というお客様のために、現状のカゴ落ち状況を可視化できる無料トライアルもご用意しております。まずは、貴社サイトの「隠れた売上」を確認してみませんか。