プロジェクトファシリテーション実践編:ふりかえりガイド
http://objectclub.jp/download/files/pf/RetrospectiveMeetingGuide.pdf
を読んだ感想を書きます。
過去をふりかえり、未来を考える習慣としてプロジェクトやチームを問わず、業務の改善サイクルを上手く回すポイントが簡潔にまとまっていますので、皆さんも是非一読されることをおすすめします。
ふりかえりとは
「ふりかえり」の目的は,以下の4つです.
1. チーム全体が,行動可能な改善策を探し,試す勇気を得ること.
2. チーム全体が,これまでの行動を思い返し,新たな気づきを得ること.
3. チーム全体が,やってみてうまくいった行動を,チームに定着させること.
4. チーム全体が,メンバーの多様性を受け入れ,信頼関係を築くこと.
「ふりかえり」をする時に良く使われるKPTのフォーマットを見ると、イメージしやすいかもしれません。
※三つの区画に仕切り、左上に Keep(続けたいこと)左下にProblem(問題)、右にTry(試したいこと)と見出しを書きます。そして,Keep,Problem,Tryの順に参加者の意見を集約していきます。
また,このフォーマットの上部に Theme(テーマ)を書いてからはじめると、何のためにふりかえりを行うのかが明確になるため、思考のベクトルがそろいやすくなり、意見が脱線するのを防ぐという効果があります。
ふりかえりをするテーマに対して、メンバーで問題を共有→試したいことあげる→TODOに落とし込むという改善活動は、以前ディレクトリ登録のサポート業務のミスをなくす活動でも似た形態で取り組んで、効果が上がった記憶があります。
ふりかえりの効果を高めるためには
ふりかえりの効果を高めるためには、
「3. チーム全体が,やってみてうまくいった行動を,チームに定着させること.」
が重要と感じました。
チームに定着させるためには、改善策の効果がでたら皆で喜ぶ→ナレッジとする
ことを意識して取り組むと、メンバーがポジティブにふりかえりに参加でき、良い習慣として定着しやすいのではないかと思います。
どんなに悲惨な状況でも、何か一つは良いことがあるはず
思い返した中でうまくいった行動を挙げます。プロジェクトに直接的に貢献する行動だけではなく、
目に付きにくい間接的に貢献した行動についても挙げます。そして、この行動について自分たちを褒めます。
どんなに悲惨な状況でも、何か一つは良いことがあるはずです。どんな些細なことでも拾い上げ、
スポットライトを当てましょう。これが自信に結びつき,チームの行動として定着していきます。
また、問題の原因の追究はしても、責任の追及はしないこと
「罪を憎んで、人を憎まず」の姿勢もポジティブにふりかえりに取り組めるポイントと感じました。
皆さんも是非一読され、プロジェクト、チームビルディングの参考にして頂ければと思います。
プロジェクトファシリテーション実践編:ふりかえりガイド
http://objectclub.jp/download/files/pf/RetrospectiveMeetingGuide.pdf
(株)永和システムマネジメント オブラブ 天野勝著